環境・エネルギー高圧容器

天然ガスで走る車の燃料タンクを軽量化し、安定性を向上。炭素繊維複合材料は安全な生活を支えています。

天然ガス(CNG)タンクを搭載したトラック・バスは既に広く街を走っていますし、消防士や医療用途で使う空気呼吸器(SCBA)にも、軽量な炭素繊維製タンクが広く採用されています。これらのタンクは従来の鉄製タンクに比べると約1/3に軽量化されています。特にバスの場合には低床バス実現のため、CNGタンクを車体上部に搭載していますが、鉄製タンクでは重くなるだけでなく重心が高くなるため、バスが横転しやすくない安全性からもCFRPタンクが必須となっています。 これら高圧ガスの圧力容器は通常フィラメントワインド法により製造し、アルミあるいはプラスチックのライナーの回りを炭素繊維で巻き付けた構成となっています。高圧容器の主要な性能である破裂圧力は、炭素繊維の引張強度が支配因子であり、炭素繊維の比強度の高さを最も効果的に活用できる用途と言えます。 現在開発が進められている燃料電池車が一回の水素ガス補給でガソリン車並みの500km走行するためには70MPaの高圧な水素(CHG)タンクが必要であり、そのような高圧タンクを自動車に搭載できる軽量性を兼ね備えて製造するためには、炭素繊維以外の材料はありません。 このようにCNG、SCBA、CHGタンクと、炭素繊維の圧力容器用途は一般産業用途の中でも大きな比率を占める重要な用途として、今後益々拡大が期待されています。