スポーツテニスラケット

重量を変えずに打球面の面積を大幅に広げることで、打ちやすさが飛躍的に向上。

テニスラケットは、当初木製(トネリコ・楓・櫻・竹など)でしたが、スチール、アルミ合金を経て1974年に米国で炭素繊維を使ったCFRPラケットが初めて発表されました。日本では1975年に川崎ラケット社が、トレカ®硬化板を木製フレームに貼り付けた“アンビシャス”を、1976年には同社“ルーラー”で始めてカーボン100%化。国内各社が相次いでCFRPラケットを開発し発売しました。CFRPラケットは打球スピードが速い、耐久性が良い、デザインの適応性が高いという特長がありましたが、高価であったことと最大の特徴である軽量化が必ずしもメリットとならず伸びは鈍いものでした。

しかし1976年米国のPRINCE社から、スイートスポットを広くして通常ラケットより大きな打球面を持つオーバサイズラケットが発表され、ここに“軽量・高強度のCFRP”がマッチし、設計の自由度が向上したことから、鈍かったテニスラケットへの展開が飛躍的に向上しました。CFRPの特徴を大いに活用したオーバーサイズラケット、俗に言う「デカラケ」は、従来は打球面面積70inが主流であったのに対し、ラケットの重量を変えずに110inという大きな打球面を持ち、スイートスポットを大幅に広げたことで打ち易さを向上させ、大きな話題となりました。

その後、従来のラケットに比べてフレームの厚みを最大2倍程度にまで厚くし、フレームの剛性を高めたものも登場し、フレームの剛性を高めた(硬くなった)ことにより、インパクト後のしなりが小さくなり、その分エネルギーがボールに多く伝わり、ボールが強く弾けるといった効果を発現しました。CFRP活用により、このような性能向上がラケットの重量を従来品と変えることなく可能となりました。